以下の案内がありましたのでお知らせいたします。詳細は下部をご覧ください。
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~日本工業規格(JIS)を制定・改正しました(2019年6月分)~
リサイクルを含めた鉄鋼製品の環境負荷評価、ステッキホルダーの保持部などのJISを制定・改正
【今回のJIS規格制定・改正内容】
今回は、5件の制定及び18件の改正を行いました。中でも、以下のJISの制定・改正は特に重要です。
①リサイクルを含めた鉄鋼製品の環境負荷評価に関するJISの制定
鉄鋼製品が環境に与える影響は、製造時だけでなく、原料の採掘から始まり、廃棄後のリサイクルも含めた製品のライフサイクル全体で評価することが重要です。
鉄鋼製品は寿命を迎えた後も、ほぼ全量がスクラップとして回収され、何度でも様々な鉄鋼製品に再生されています。しかしながら、これまで廃棄後のリサイクル段階を含むライフサイクル全体での環境負荷(※)を評価するための規格は存在しませんでした。今般、鉄鋼製品のライフサイクル全体での環境に与える影響を定量的に求める方法をJIS Q20915(鉄鋼製品のライフサイクルインベントリ計算方法)として制定しました。このJISの制定により、鉄鋼製品を使うユーザーが自社製品の環境負荷評価を行う際に、より実態に即した評価をすることが可能となります。
(※)気候変動にかかわる排出、オゾン層破壊にかかわる排出、化石資源消費量等。
②ステッキホルダーの保持部に関するJISの制定
ステッキホルダーは、高齢者及び障害のある人の日常生活における有効なサポートツールです。
一方でステッキホルダーは、机やカウンター等に初めから内蔵されているもの、専用の家具や備品として自立して置かれるもの等、様々な形態が存在しています。また、ステッキホルダーの保持部は、高齢者及び障害のある人が弱い力でも安全に、また容易に操作できるよう配慮した設計をする必要がありますが、業者によって性能等が様々であり、利用者に不自由を強いる懸念がありました。このような背景を受けて今般、「新市場創造型標準化制度」を活用して、ステッキホルダーの保持部の設計についてJIS T9289として制定しました。
この規格が普及することで、高齢者及び障害のある人に配慮されたステッキホルダーが広く普及し、日常生活における安全性及び利便性の向上が期待されます。
https://www.meti.go.jp/press/2019/06/20190620001/20190620001.html