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独立行政法人日本貿易振興機構(ジェトロ)はこのほど、2022年度海外進出日系企業実態調査(全世界編)を取りまとめ、公表した。
調査結果では、海外進出日系企業約7000社のうち、65%が2022年に黒字を見込むも、自動車部品産業などで赤字企業が拡大。
ゼロコロナ政策の影響で、中国では業績が「悪化」の企業が4割を超え、「改善」の割合を上回る。
今後1~2年で現地事業を拡大する企業は45%。
新型コロナ禍前の水準に戻っておらず、コスト増加が足かせとなっている。
他方、操業規制や行動制限の解除で、人材や飲食サービスの分野で投資意欲が回復している。
製造業の6割、全体の過半数の企業が今後、サプライチェーンの見直しに取り組む。
原材料や輸送コストの高騰、供給途絶リスクの顕在化で、調達、生産、販売にかかる現地化戦略が加速している。
今後1~2年で、日本人駐在員をコロナ禍前よりも減らす半面、現地従業員拡充の動きが進んでいる。
ジェトロでは、「コロナ禍での駐在員の退避や一時帰国、リモート化の定着が現地化を加速させた側面も」あると分析している。
人権デューディリジェンス(DD)を実施する企業は全体で3割で、法制化が進む欧州などで、取引先からの要請がDD実施を後押し。
他方、中小企業では「人権に対する内容の理解」が課題になっている。
脱炭素化(温室効果ガスの排出削減)に関し「すでに取り組みを行っている」企業が4割を超え、前年比で1割近く増加。
グリーン調達(調達先への脱炭素化要請)を行う企業は2倍超になり、サプライチェーン全体で削減意識が急速に浸透する中、未対応で取引機会が制限されるリスクもある。
調査は、2022年9月、海外86カ国・地域の日系企業(日本側出資比率が10%以上の現地法人、日本企業の支店、駐在員事務所)1万9143社を対象に、オンライン配布・回収によるアンケートを実施。
有効回答は7173社(有効回答率37.5%)だった。
詳細は、https://www.jetro.go.jp/news/releases/2022/71444b32965fd9ac.htmlを参照。
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