投稿日時: 2022/07/05
統括管理者1
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経済産業省はこのほど、2022年版「通商白書」を取りまとめ、公表した。白書では、ロシアによるウクライナ侵略が、食料・エネルギーなどの供給制約・価格高騰、貿易・金融など、世界経済に与える影響を提示。世界で不確実性が高まる中、デジタル変革、地政学リスクの増大、共通価値の重要性の高まり、政府の産業政策シフト、という四つのトレンドへの対応が必要との考えを強調している。
世界的な供給制約の高まりについては、コロナ禍での需給バランス、中国におけるロックダウンやロシアのウクライナ侵略の影響によるサプライチェーンの混乱ととともに、海上輸送におけるコンテナ需給のひっ迫、陸上輸送における労働者不足、航空輸送における旅客便の減少を受けた航空貨物スペースのひっ迫、燃料価格の上昇などにより、物流コスト高騰の影響を指摘。さらに、「異常気象による食料の不作、脱炭素に向けた資源・エネルギー需要の急激なシフトなどによって肥料や食料も含めたコモディティ価格が上昇しており、エネルギー安全保障や食料安全保障にも影響を及ぼしている」と分析している。
先進国の金融政策正常化に伴う新興国経済への影響については、景気への懸念材料となっていると指摘。また、世界における政府・民間債務の急増については、「インフレや金利の動向に注視する必要がある」との見方を示した。
〔HP〕https://www.jcci.or.jp/news/trend-box/2022/0704151224.html